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オリジナル小説 エンジェルゲート第1章ー11

「というかさ、仮に死んでたらその状態でもこうやって身体が普通に動いてるなんて事があるの?」

「ふむ、まあ割と簡単に可能な事だぞ。例えば死んだ肉体に一度離れた魂をいれたとする。そうすればその身体は再び活動を始める」

 とそこでレミは一呼吸入れて、

「だが一度死んでるから何かしらの問題は起きてしまうのだろうがな……まあ詳しくは分からん。これは下界の秩序を乱すから禁止されていることだからな」

「諸説あると思いますけど、ゾンビってやつですよ。ゾンビ」

 ニコッと笑い補足するミカ。問題が解決したからだろうか、彼女はとてもスッキリとした顔をしていた。しかしゾンビか。まあ噂とか伝説だけで実物が発見された例はない、と言う事は天使達はちゃんとルールを守っているのだろうな。と輝希は考える。そこでふとレミをみると彼女は未だ不機嫌な顔をしていた。彼女は腑に落ちない様子で、

「いやしかしおかしいな」

「何がです?」

「昨日私が事故現場に行った時にな、増田の手首を持って魂を抜こうとしたんだ」

 昨日の事故直後を思い浮かべながら話すレミ。どうやらあの時輝希の身体を持ち上げていたのは、彼を天界へと送るというより輝希の魂を抜くためだったらしい。

「その時にも脈に触れていたがな……確かに停止していたぞ。それに、」

「昨日はこんなに元気だったか? もっと負傷してたし、それにもっとなかったろ」

 言われて自分の身体を見渡す輝希。服が昨日と変わっているのはおそらく彼女達のおかげだろう。だがそれ以外は二人の仕業ではないらしい。確かに彼の身体には一切の傷がなかった。事故が現実のものだったのだとするならばそれは明らかに異常な状態だった。それにもっとなかったって一体なんの事なのだろう。輝希は不気味に思いながら、

「え、ないって何が?」

「いや鼻とか目、身体のパーツがさ」

「こわっ! やめてよ思い出させないで!」

 さらっとゾッとする事を言い出すレミ。なんとなくその状況を覚えているだけに余計怖い。するとその空気をいい意味で壊すように間の抜けた声で、

「でも確かに不可思議ですよね。死亡報告装置もなりましたもんね。あれが鳴ったって事は増田さんは死んだって事ですもんね〜」

「ああ、そうだろう。それにミカの言ってる事が本当ならば、装置は二回なった事になるんだぞ」

「そうですね、その事がまだ解決してませんし」

 とりあえず輝希が実は生きている事は判明した。しかしその理由は未だ解らず。彼女達は再び俯き、

「ふむ」

「うーん」

 と低く唸りあれこれと思考する。が、しばらくそうしていたかと思うと突然スッと立ち上がって、

「帰るか天界に」

「そうですね。一応解決はしましたし、帰りますか」

 なんて事を急に言い出すのだ。輝希は手をバッと出しながら、

「えっ、ちょ問題を放置したまま帰るのっ」

 さすがにいい加減すぎるだろう。そう思い止めたのだが、

「だってこれ以上ここにいても解決などしないしな」

「ええ。とりあえず一番重要な事は解決しました。後はその手に詳しい人や上司に相談しないといけませんので」

 確かにこのままではいくら時間が経っても事態は解明されないだろう。彼女達の言い分はごもっともかも知れない。だが待ってくれ。まだ僕にとって重要な事を聞いていない。

「いや待ってよ。というかこれから僕はどうすればいいの?」

 君は生きていました。だから私達は帰ります。果たしてそんな簡単な事でいいのか。そう思い呼び止めたのだが、どうやら本当にそれでいいらしく、

「別にどうする事もないさ。君は助かったんだ。今まで通り生きればいい」

「そうですよ。ちなみに昨日の事故は無かった事になってますので、面倒なトラブルもなく日常に戻れますよ」

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マーティー木下@web漫画家
web漫画家です。 両親が詐欺被害に遭い、全てのお金と職を失いました。 3億円分程の資産を失いました。 借金は800万円程あります。 他に会社に再就職して、 親の老後資金と自分の為に 働きながら漫画を描いております。 どうかお力添えをよろしくお願いします。 拡散などをしていただけると非常にありがたいです。
マーティー木下

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オリジナル漫画は下記リンクから飛べますので是非ごらんください。

マーティー木下の代表作 自称いけづらの浅間君が主人公の漫画です。
いけづらってなんだろ、いけづらってなに。 自称いけづらの浅間愁と周りが繰り広げるぐだぐたコメディ漫画です。 短いページ数ですので、是非気軽にお読みください。

池面ーいけづらーhttps://mkinoshita-home.com/?p=908


小説家になろうにも掲載されている、私が昔書いたライトノベルの紹介です。
オリジナル小説エンジェルゲートあらすじ

少年、増田 輝希(ますだ てるき)は天使に取り憑かれていた。
「ご主人〜」
そう可愛らしい声で彼を呼ぶのは天使のミカ。
薄桃色のショートボブの少女だった。
「増田のマスター」
その隣で不機嫌そうに呟くもうひとりの天使レミ。
小麦色の褐色肌、さらっした黒の長髪を風になびかせていた。
この二人はタイプは違えど共に整った容姿をしており、何も知らない人がみれば羨むような状況だろう。だが、当の本人輝希の顔は浮かない。彼は二人の天使を交互に見て思うのだ。
一体、なんでこんな事になってしまったのかと。

*少年と天使が織りなすラブコメディです。

2011年頃に書いた作品になります。拙い作品ですがよろしくお願い致します。


小説家になろうにも掲載されている、私が昔書いたライトノベルの紹介です。

オリジナル小説ボラ魂あらすじ

私、真木真子は努力が嫌いだ。
禄那(よしな)市立美咲(みさき)高等学校に通う一年生・真木真子(まきまこ)。
毎日をぼんやりと過ごしていた彼女の前に、
ある日突然現れた先輩・椎野実(しいのみのる)。そして彼は戸惑う真子にこう言い放つ。
「ボランティア部に入ってくれ!!」

*ボランティア部を舞台にしたラブコメ作品です。2010年頃に書いた作品になります。
データが残っていたので、せっかくなのでサイトに順次掲載していきたいと思います。
めちゃくちゃ拙いですがよろしくお願いします。

こちらもよろしくお願いします

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