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オリジナル小説

無料オリジナル小説 ボラ魂2ー10

「まあね〜。ちなみに楢汐ならしお高校からきたんだけどさ」

「なっ、超名門スポーツ校じゃないですか!?」

 楢汐市立楢汐高等学校。他県にある高等学校。スポーツに力を入れた授業体制。毎年、有名選手を多数送り出す名門校。だが、そのため入学をする事も非常に困難。真子が驚くのも無理はなかった。

 真子の驚きに対し、実はがっくり項垂れて、低い声で、

「そうかぁ〜? 筋肉ダルマばっかで、ただのムサい学校だったぜ。胸筋じゃない膨らんだ胸なんて、この学校来てから久しぶりに見たもん」

「そりゃあ、仕方ないですよ。全国のアスリートが集まった学校なんですし。特にあそこのレスリングとボクシングは有名ですからね」

「はあ、更衣室なんてムサくて堪んなかったなぁ……。って、その話はもういいや。そろそろ行くか?」

「っと、そうですねっ……はぁ、行きますか……」

「じゃあ、結局どうするよ? 後ろ乗ってくか?」

「……あ〜、いえ、いいですよ……チャリで行きます」

「なんだよ〜、中型免許取ってから一年経ってるし、ヘルメも二個持ってるぞ。乗ってけばいいじゃん」

「いえ、ちょっと……二ケツって苦手なんで。あはは……」

「ん〜? 何か反応変じゃね?」

「いえ、何でもないですよっ。ほんと苦手なんですっ」

「ふ〜ん。まあいいや。じゃあ、先行ってるぞ?」

「あ、はい。後で行きますよ」

「とか言って、逃げんのは無しだからな?」

「……チッ」と舌打ち。

「あれ、いま小鳥さんが鳴かなかった?」

「鳴ったんじゃないですか? 先輩の頭ん中で?」

 笑顔で言い放つ真子。それに対して実も満面の笑顔で、

「あ〜、そうか。鳴ったのは生意気な後輩か〜。いや〜、感情的になってたとは言え、ちゃんと約束したのにな〜。最低だな〜、先輩を騙すなんてさ〜。あ〜ひどいな〜」

「む〜……はぁ、わかりましたよ……ちゃんと行くんで、先行っててください」

「よ〜し。絶対だからな」

「はいはい。それじゃあ、また後で」

 そう言って、実に背を向ける真子。自転車のある裏口までさっさと歩き出す。途中、実から見えない所まで来て、

「ふぅ〜……バイクねぇ……」

 真子はどこか自虐的に呟いた。

 嫌な事から目を背けてきた自分を責めるように。

         ★

 禄那市民テニスコート。家から徒歩15分程で着く、市営のテニスコート。それなりの規模。料金も手頃。何より近い。なので、真子もテニス部時代はよく訪れた。もっとも、今は来たくもない場所だが。

「ふう……」

 ほんとはやりたくない。でも約束。仕方なく来た真子。だが気乗りはしない。重い足取りで、施設の入り口へと向かう。

「よお、ちゃんと来たんだな」

 入り口前の階段。そこに実がいた。座って手を振っている。真子は低い声で、

「そりゃ来ますよ……一応約束ですから」

「とか言って逃げようとしたくせに〜」

「うるさいな〜。来たんだからいいじゃないですか……」

「まあそうだな〜。よし早くやろうぜ」

 二人揃って階段を上る。入り口の自動ドアを通り、施設の中へ。

「へぇ〜、結構人いるんだな〜」

 受付を兼ねた広い待合室。そこには以外にも大勢の人。親子連れ。子供。老人など様々。どうやら割と込んでいるようだ。

「まあ、休日ですし。でもここって面数ありますから、一試合ぐらいならすぐ出来ますよ」

「へぇ〜。そうなのか」

「はい」

「真木、なんであんたがここにいるの?」

 いきなり声をかけられた。声の主は少女。服装は赤を基調としたジャージ。おそらく真子と同じ位の年。身長は真子より少し上。サラサラとしたセミロングの髪。柚菜程ではないがキレのあるつり目。端正な顔立ち。キツい印象だが、かなりの美少女であった。

「げっ、美子……」

「ねえ、なんでって聞いてるんだけど?」

 少女ーー葉月はつき美子みこは苛立ちげに舌打ち。明らかな敵意を持って真子に質問。真子は後ろめたさから顔を背け、

「いや……まあ、なりゆきで……」

「ふ〜ん。テニス部をやめたアンタがねぇ……」

 そう言って美子は溜め息。真子は何も言えない。

 葉月美子。一年三組所属。テニス部時代の友達。休日にもよく遊んだ間柄。部ではペアも組んでいた。一緒に大会にも出た。戦績も上々だった。だが真子は退部を決意。テニスに冷めてしまったから。でも美子の事は変わらず大好き。部を辞めても友達でいたいと思っていた。しかし、美子は曖昧な退部理由に激怒。大喧嘩に発展。結果疎遠となった。

「まあどうでもいいか……私、真木のこと嫌いだし」

「……ごめん」

 辛辣な言葉を述べる美子。真子はただ謝るだけ。知っているからだ。美子にとって、テニスがどれだけ重要かを。だから俯く。だから反論しない。真子は裏切ったのだから。美子の期待を。たとえ悪気は無くとも、それは変わりない。

 素直になれない自分。押し黙るだけの真子。解決策のない現状。それら全てに美子は苛立ちを覚える。落ち着け。と自分に言い聞かせる。美子は一度深呼吸。そして真子の傍らに、小さいのがいる事に気付く。

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マーティー木下@web漫画家
web漫画家です。 両親が詐欺被害に遭い、全てのお金と職を失いました。 3億円分程の資産を失いました。 借金は800万円程あります。 他に会社に再就職して、 親の老後資金と自分の為に 働きながら漫画を描いております。 どうかお力添えをよろしくお願いします。 拡散などをしていただけると非常にありがたいです。
マーティー木下

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マーティー木下の代表作 自称いけづらの浅間君が主人公の漫画です。
いけづらってなんだろ、いけづらってなに。 自称いけづらの浅間愁と周りが繰り広げるぐだぐたコメディ漫画です。 短いページ数ですので、是非気軽にお読みください。

池面ーいけづらーhttps://mkinoshita-home.com/?p=908


小説家になろうにも掲載されている、私が昔書いたライトノベルの紹介です。
オリジナル小説エンジェルゲートあらすじ

少年、増田 輝希(ますだ てるき)は天使に取り憑かれていた。
「ご主人〜」
そう可愛らしい声で彼を呼ぶのは天使のミカ。
薄桃色のショートボブの少女だった。
「増田のマスター」
その隣で不機嫌そうに呟くもうひとりの天使レミ。
小麦色の褐色肌、さらっした黒の長髪を風になびかせていた。
この二人はタイプは違えど共に整った容姿をしており、何も知らない人がみれば羨むような状況だろう。だが、当の本人輝希の顔は浮かない。彼は二人の天使を交互に見て思うのだ。
一体、なんでこんな事になってしまったのかと。

*少年と天使が織りなすラブコメディです。

2011年頃に書いた作品になります。拙い作品ですがよろしくお願い致します。


小説家になろうにも掲載されている、私が昔書いたライトノベルの紹介です。

オリジナル小説ボラ魂あらすじ

私、真木真子は努力が嫌いだ。
禄那(よしな)市立美咲(みさき)高等学校に通う一年生・真木真子(まきまこ)。
毎日をぼんやりと過ごしていた彼女の前に、
ある日突然現れた先輩・椎野実(しいのみのる)。そして彼は戸惑う真子にこう言い放つ。
「ボランティア部に入ってくれ!!」

*ボランティア部を舞台にしたラブコメ作品です。2010年頃に書いた作品になります。
データが残っていたので、せっかくなのでサイトに順次掲載していきたいと思います。
めちゃくちゃ拙いですがよろしくお願いします。

こちらもよろしくお願いします

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